栄養補助食品の成分

 

薬局やスーパーで、サプリメントとして「栄養補助食品」「健康補助食品」が販売されています。カルシウム、鉄、ビタミンCの補給をうたった商品について、実際にどの程度栄養成分が含まれているのかを調べてみました。(テスト期間 平成15年8月~平成16年10月)

 

 

栄養成分はほぼ表示どおり含まれていた

カルシウムの補給をうたった5品、鉄の補給をうたった5品、ビタミンCの補給をうたった7品について、それぞれの栄養成分含有量を測定した結果、カルシウムは表示値の106.3%120.4%、鉄は表示値の104.0%112.5%、ビタミンCは表示値の97.2%121.4%と、ほとんどの製品が表示値よりも多く含んでいました。

 

気をつけたい糖類の摂取

各製品の糖類含有量(果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖)を測定したところ、水なしでかめるチュアブルタイプや顆粒タイプのものは、口あたりを重視するため、カプセルタイプや粒状タイプのものよりも糖分が多くなっていました。各商品に表示された1日当たりの摂取目安量※1に含まれる量は、砂糖に換算すると多いものでスティックシュガー1本分程度でした。糖類を多く含む食品は成分表示の熱量・炭水化物が多くなります。糖分摂取を控えている人は製品に表示された熱量、炭水化物にも気をつける必要があります。

※1 「13粒を目安にお召し上がり下さい」といった表示

 

栄養補助食品を利用する時は…

栄養補助食品は、食事で摂取しきれなかった栄養素を補うものです。栄養素には複数の栄養素同士のつながりや代謝があってはじめて機能するものがあることから、単独での摂取は効率が低下することもあります。基本は栄養バランスのとれた食生活を心掛けることです。食事からの栄養摂取が難しいなどの理由から、栄養補助食品を利用する時は以下の点に注意しましょう。

①病気の治療中、あるいは妊娠・授乳中の人は医師や薬剤師に相談のうえで利用する。

②商品ごとに、1日当たりの摂取目安量、栄養成分量を確認し、過剰摂取にならないよう気をつける。

 

栄養成分といえども、偏って摂りすぎると弊害があります。保健機能食品(栄養機能食品)には、1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量の上限値及び下限値が定められており、栄養所要量※2に対する充足率も表示されていますので参考にしましょう。

※2 健康の保持・増進、生活習慣病の予防のために標準となるエネルギー・各栄養素の摂取量