実在する会社をかたる“未払い料金”請求メール(SMS)に注意!(婦人兵庫H29.1月号)

【質問】
  身に覚えのない「有料動画の閲覧履歴があります。本日中に登録解除いただけない場合、身辺調査及び法的措置へ移行します。○○総合窓口(有料動画配信会社の親会社)」というメールがSMSで届いた。有料動画は見ていないと思うのだが、利用しているインターネット関連会社からのメールなので、不安に感じる。どう対処したらよいか?

                                                   
【回答】
 SMS(ショートメッセージサービス)を用いて、実在する会社をかたり、有料動画の未払い料金の名目で金銭を支払わせようとする、架空請求の相談が依然多く寄せられています。SMSとは、メールアドレスではなく、携帯電話番号をあて先にして70文字以内で送受信するメッセージサービスのことです。
携帯電話に届いたSMSのメッセージを見て不安を覚えた消費者は、記載された電話番号に電話します。すると、実在するインターネット関連会社をかたる偽者は、「有料動画サイトに登録があり、延滞料金など未払い料金が25万円ある。」と欺き、「既に弁護士に依頼し、裁判の手続きを進めている。」などと不安をあおります。そして、「すぐに全額支払えば、弁護士が後で数千円の手数料を除いた金額を過払い金として返還する。」などと言い、コンビニに行くよう指示します。
コンビニで電子ギフトカードを消費者に購入させ、その番号を伝えるように指示し、お金をだまし取るケースのほか、コンビニ払い(コンビニ収納代行)のしくみを悪用し、『支払番号』を使ってコンビニ端末やレジで支払いさせることで、お金をだまし取るケースなどもあります。「コンビニに行って支払いを」と言われたときは、「詐欺かもしれない」と疑い、冷静に対応しましょう。
今回のような架空請求では、「ヤフー」「DMM」や「U-NEXT」などをかたる場合が多く見られますが、これらの正規事業者は、あらかじめ指定の決済サービスを通じて決済情報等(クレジットカード情報や銀行口座振替)を登録しなければ有料サービスを利用できませんし、料金未納者への連絡にSMSを利用することはありません。
事業者の名前に聞き覚えがあるからといって安易に信用せず、身に覚えのない料金請求は無視しましょう。併せてこの機会に、自分が会員登録をしているウェブサイトを把握し、IDやパスワードは適切に管理しておきましょう。
迷ったときはお近くの消費生活センターに相談しましょう。               


                                    (兵庫県生活科学総合センター)
                                     婦人兵庫H29.1月号分より